※本記事は、農林水産省(2025年12月19日発表)
「2025年農業技術10大ニュース」(https://www.affrc.maff.go.jp/docs/press/251219.html)を参考に、
Grean Loop編集部が再構成・解説したものです。
スマート化・脱炭素・食料安全保障へ。農業技術の現在地
農林水産省は、2025年に公表された農林水産分野の研究成果の中から、社会的関心と技術的価値の高い10課題を「2025年農業技術10大ニュース」として選定しました。
本選定は、農業技術クラブ(農業関係専門紙・誌など約30社)加盟会員による投票に基づくものです。
2025年のキーワードは 「省力化」「DX」「温暖化対応」「脱炭素」「食料安全保障」。
以下、注目の10トピックを分かりやすく紹介します。
10大ニュース
TOPIC1|地下まで効く!ナガエツルノゲイトウ防除技術
水田の難防除雑草として問題視されてきたナガエツルノゲイトウに対し、農研機構などが新たな防除体系を開発。
複数農薬を組み合わせた処理を2年間継続することで、地下部まで抑制でき、まん延防止と生産者負担の軽減が期待されます。
TOPIC2|レーザー×ドローンで鳥獣害対策を革新
株式会社NTT e-Drone Technologyなどが、レーザー照射機能を搭載した自動航行ドローンを開発。
人手不足が深刻な鳥獣害対策をスマート化し、防疫面での活用も視野に入ります。
TOPIC3|日本初の有人監視型自動運転草刈機
株式会社アテックスが、フェンス不要で稼働できる有人監視型の自動運転草刈機を国内初で商品化。
安全性と省力化を両立し、中山間地や公共空間での活用が期待されています。
TOPIC4|温暖化時代の果樹適地予測マップ
農研機構は、温暖化を前提とした果樹の将来適地を1kmメッシュで可視化。
今世紀半ば・末を見据えた長期的な果樹経営の判断材料として注目されています。
TOPIC5|赤色レーザーダイオードが植物成長を促進
東京大学は、赤色レーザーダイオード(LD)がLEDを上回る植物成長促進効果を持つことを世界で初めて実証。
植物工場や宇宙農業への応用も期待される基礎研究成果です。
TOPIC6|ぶどう新品種「サニーハート」誕生
果皮が赤く皮ごと食べられる新品種「サニーハート」を農研機構が開発。
高糖度・良食味に加え、ハート型を連想させる果形で新市場創出が期待されます。
TOPIC7|AIが動画で“もも”の水分状態を診断
ももの樹の動画からAIが水分ストレスを診断。
高価なセンサー不要で、初心者でも適切なかん水判断が可能となり、将来的な自動化にもつながります。
TOPIC8|海水から肥料原料を回収
産業技術総合研究所が、海水中からカリウムを高効率回収する技術を開発。
肥料原料の国産化を進め、食料安全保障強化に貢献する技術として注目されています。
TOPIC9|「KOMECT(コメクト)」でライスセンターDX
サタケが、生産情報を一元管理する生産支援システム「KOMECT」を開発。
反収・品質・利益の“見える化”により、米生産の経営改善を後押しします。
TOPIC10|ダイズ×根粒菌で温室効果ガスを削減
ダイズと根粒菌の共生を活用し、N₂O排出量を74%削減する技術を農研機構などが開発。
農業分野からの脱炭素に大きく貢献する成果です。
Grean Loop編集部コメント
2025年の10大ニュースは、「省力化・DX」と「脱炭素・温暖化対応」が明確に二本柱として浮かび上がりました。
技術は研究段階から**“現場実装フェーズ”**へと進みつつあり、今後は地域導入やビジネス化がカギになります。
農業は、テクノロジーによって「守る産業」から「進化する産業」へと確実に変わり始めています。
出典
農林水産省「2025年農業技術10大ニュース」
https://www.affrc.maff.go.jp/docs/press/251219.html
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