※本記事は、日本農業新聞(JACOM、2025年12月15日掲載)
「青森県十和田市『スマート農業の推進』クラウドファンディング型ふるさと納税で寄付募集」(https://www.jacom.or.jp/nousei/news/2025/12/251215-86317.php)
を参考に、Grean Loop編集部が再構成・解説したものです。
十和田市、スマート農業推進と天然芝球技場整備へ
青森県十和田市は、ふるさと納税ポータルサイト「さとふる」を運営する株式会社さとふると連携し、「さとふるクラウドファンディング」を活用した寄付募集を開始した。今回対象となるのは、「スマート農業の推進」と「高森山球技場の天然芝維持管理」の2事業で、いずれも地域の将来を見据えた重要な取り組みだ。
「さとふるクラウドファンディング」は、ふるさと納税の仕組みを活用し、寄付金の使途を明確にした事業ごとに支援を募る仕組み。寄付者は、具体的なプロジェクト内容を確認したうえで寄付先を選べるほか、自治体への応援メッセージ投稿や寄付金額の進捗確認も可能となっている。
人手不足に立ち向かう「スマート農業」推進プロジェクト
一つ目の事業は、「十和田市特産品を未来へ届ける!スマート農業で支える地域と食の未来」。
目標寄付額は150万円で、受付期間は2025年12月12日から2026年3月31日までとなっている。
十和田市は東北有数の農業地帯である一方、農業従事者の高齢化や担い手不足が深刻化している。こうした課題への対応策として期待されているのが、ICTやデータを活用したスマート農業だ。
市では2021年度から担い手農家へのスマート農業導入支援を進めてきたが、機械やシステム導入に伴う費用負担が大きく、普及の壁となっている。今回のプロジェクトは、その負担を軽減し、持続可能な農業への転換をさらに加速させる狙いがある。
国スポ開催を見据えた天然芝サッカー場の再生
二つ目の事業は、「未来の子どもたちへ届けたい!みんなでつくる十和田の天然芝サッカー場」。
目標寄付額は500万円で、受付期間はスマート農業事業と同様、2026年3月31日まで。
十和田市では、2026年開催予定の「青の煌めき あおもり国スポ」に向けた準備が進む中、高森山球技場の芝生品質低下が課題となっている。近年の高温多湿な気候の影響で、競技環境の維持が難しくなっているため、天然芝の維持管理体制を強化する必要がある。
本事業では、国スポ開催を契機に、スポーツを核とした地域活性化を目指すとともに、「する・観る・支える」スポーツの拠点として、交流人口の拡大や地域経済の活性化につなげていく考えだ。
事業概要(まとめ)
① 十和田市特産品を未来へ届ける!スマート農業で支える地域と食の未来
・目標寄付額:150万円
・受付期間:2025年12月12日~2026年3月31日
・URL:https://www.satofull.jp/projects/business_detail.php?crowdfunding_id=678
② 未来の子どもたちへ届けたい!みんなでつくる十和田の天然芝サッカー場
・目標寄付額:500万円
・受付期間:2025年12月12日~2026年3月31日
・URL:https://www.satofull.jp/projects/business_detail.php?crowdfunding_id=679
Grean Loop編集部コメント
スマート農業の導入支援とスポーツインフラ整備を同時に進める今回の取り組みは、「生産」と「交流」の両面から地域の持続性を高める好例です。
特にクラウドファンディング型ふるさと納税は、寄付者が事業の意義を理解し、共感をもって地域を応援できる仕組みとして、今後さらに重要性を増していくでしょう。十和田市の挑戦は、全国の自治体にとっても参考となるモデルケースといえます。
出典
日本農業新聞(JACOM)
https://www.jacom.or.jp/nousei/news/2025/12/251215-86317.php
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