※本記事は、日本農業新聞(2025年8月18日掲載)
「[農家の特報班]求ム、田畑の土 研究者が困っています! 根粒菌で温室ガス削減へ」
(https://www.agrinews.co.jp/news/index/326221)を参考に、Grean Loop編集部が再構成・解説したものです。
漫画家から届いた“研究者の声”
今回の特報のきっかけは、植物病理学を題材にした漫画『植物病理学は明日の君を願う』(小学館「週刊ビッグコミックスピリッツ」で連載中)の作者・竹良実さんだ。取材を通じて東北大学発の市民参加プロジェクト「クールアースラボ」を知り、「科学者でなくても最先端の研究に参加できることにロマンを感じる」と共感。参加の中で「研究に必要な土が集まらず困っている」という研究者の声を聞き、日本農業新聞に情報を寄せた。
この一報が、多くの人に“土の重要性”を改めて考えさせるきっかけとなった。
クールアースラボとは?
「クールアースラボ」は、東北大学発の市民参加型プロジェクト。テーマは「地球冷却微生物を探せ」であり、農業や環境に関心を持つ市民が土壌サンプルを提供し、科学者とともに研究を進める仕組みだ。
特に注目されているのが、マメ科植物と共生する根粒菌の一種「SG09」。
この菌を大豆栽培に応用した実験では、地球温暖化の主因のひとつである一酸化二窒素(N₂O)の排出量が半減するケースが確認されている。
同ラボでは、全国から集めた検体を解析し、「どのような栽培条件や作物がSG09に有利な環境を作るのか」を調べることで、農業分野における温室効果ガス削減の道を切り拓こうとしている。
土が集まらない理由
プロジェクトでは「栽培履歴が5年以上分かる圃場の土」が必要条件。根粒菌の生育環境を正確に把握するためには、過去の作物や栽培方法を追跡できる履歴が欠かせない。しかし、この条件を満たす土の提供は難しく、2025年度に100カ所分を目標に募集したものの、現状はまだ20カ所分にとどまっている。
高校生の協力と広がる輪
不足する中で、京都府立桂高校の生徒たちが8年間水稲を栽培した圃場の土を提供。教育現場からの協力は研究者にとって大きな支えとなっている。今後は農家や家庭菜園愛好者からも広く協力を呼びかけ、より多様なデータを集める方針だ。
編集部コメント
「クールアースラボ」は、農業研究において市民と研究者がつながる新しい形を示しています。漫画家の発信から始まり、市民、高校生、農家が協力し合うことで、科学が一歩前進する。こうした輪の広がりが、温室効果ガス削減という大きな課題に挑む力になるのです。
出展
日本農業新聞(2025年8月18日掲載)
「[農家の特報班]求ム、田畑の土 研究者が困っています! 根粒菌で温室ガス削減へ」
https://www.agrinews.co.jp/news/index/326221
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