※本記事は、日本農業新聞(JACOM、2026年1月14日掲載)
「2025年の農業倒産『過去最多』 負債額は前年から倍増 物価高と後継者難、深刻」
(https://www.jacom.or.jp/nousei/news/2026/01/260114-86859.php)を参考に、Grean Loop編集部が再構成・解説したものです。
2025年に発生した農業分野の倒産件数は103件(前年比18.3%増)となり、1996年以降で過去最多を記録しました。
調査を行ったのは東京商工リサーチで、対象は「耕種農業」「畜産農業」「農業サービス業」「園芸サービス業」など、負債1,000万円以上の倒産事例です。
円安の長期化やウクライナ情勢を背景とした資材・飼料・燃料価格の高止まりに加え、人件費の上昇が経営を圧迫。農業経営の厳しさが、数字として鮮明に表れました。
負債総額は402億円超、前年から倍増
倒産企業の負債総額は402億8,000万円(前年比109.1%増)と、前年から倍増しました。
負債額10億円以上の大型倒産は7件と前年並みでしたが、岡山県の施設野菜栽培を手がける株式会社サラの倒産(負債157億円超)が全体を大きく押し上げています。
件数だけでなく、1件あたりの倒産規模が拡大している点も、近年の農業倒産の特徴です。
「人手不足」「物価高」倒産が急増
倒産要因別に見ると、
人手不足関連倒産:14件(前年比133.3%増)
うち後継者難:7件(前年比75.0%増)物価高関連倒産:20件(前年比25.0%増)
となっており、担い手不足とコスト上昇が同時に経営を直撃しています。
特に後継者問題は、経営の黒字・赤字を問わず「続けられない」理由として深刻化しています。
小規模法人・破産型倒産が中心
資本金別では、
資本金1,000万円未満:82件(構成比79.6%)
倒産形態では、
破産:79件(構成比76.6%)
と、小規模・零細規模の法人が中心です。
一方で、2024年時点の農地所有適格法人は2万1,857法人、リース法人は4,544法人と、法人による農業参入自体は増加傾向にあります。しかし、規模が大きい分、人件費や資材費の影響を受けやすく、家族経営よりもリスクが顕在化しやすいとの指摘もあります。
Grean Loop編集部コメント
農業倒産の増加は、単なる「経営努力不足」ではなく、構造的な外部環境変化の結果といえます。
物価高・人手不足・後継者難が同時進行する中で、今後は「規模拡大一辺倒」ではなく、
労働力を前提としない経営設計
コスト構造の見直し
第三者承継・経営引継ぎの活用
といった視点が、より重要になります。
農業経営を“続ける”ための支援策や、出口戦略まで含めた制度設計が、いま強く求められています。
出典
日本農業新聞(JACOM)
https://www.jacom.or.jp/nousei/news/2026/01/260114-86859.php
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