※本記事は、JACOM(2025年10月1日掲載)
「サツマイモ新品種3種『コガネタイガン』『こなみらい』『はなあかね』開発 農研機構」
(https://www.jacom.or.jp/saibai/news/2025/10/251001-84790.php)を参考に、Grean Loop編集部が再構成・解説したものです。
農研機構は、多様化する食品・酒類市場のニーズに応えるため、サツマイモの新品種3種を発表しました。用途ごとに特化した特徴を備えており、でん粉、焼酎、加工食品と幅広い分野での活用が期待されています。
各品種の特徴
コガネタイガン(でん粉・焼酎原料用)
用途:でん粉(菓子・春雨など)、焼酎
特徴:
「コガネセンガン」の約1.4倍の収量
基腐病抵抗性は「やや強」
萌芽性が優れ早期植付にも対応
焼酎は「コガネセンガン」に似た香味
従来品種「みちしずく」と併せて、安定供給と病害リスク軽減を狙う戦略的な品種です。
こなみらい(低温糊化性でん粉用)
用途:わらび餅、葛餅、麺類、パン、水産練り製品
特徴:
一般でん粉より約15℃低い温度で糊化
食感改良・品質保持に優れる
「こなみずき」よりも多収・高歩留
基腐病抵抗性は「中」
でん粉の白度が高く耐老化性も良好
高品質かつ付加価値の高いでん粉を安定的に供給できる点で、加工食品分野での期待が大きい品種です。
はなあかね(焼酎原料用・フルーティーな香り)
用途:焼酎(フルーティーな香り・味わい)
特徴:
淡いオレンジ色の肉色
「タマアカネ」より華やかな香りを持つ焼酎が製造可能
でん粉収量が多く製造コスト削減に寄与
萌芽性に優れ苗の生産効率が向上
従来の「コガネセンガン」系統にはない、新しいフレーバー系焼酎市場を切り開く可能性があります。
Grean Loop編集部コメント
今回の3品種は、「安定供給」「高付加価値」「香りの多様性」というサツマイモ業界の主要テーマに沿って開発された印象があります。特にこなみらいは加工食品メーカー、はなあかねは酒造メーカーからの注目度が高まりそうです。一方で、基腐病抵抗性や収量性の改良は農家の経営安定にも直結するため、生産者にとっても大きな追い風となるでしょう。
出典
JACOM(2025年10月1日)
「サツマイモ新品種3種『コガネタイガン』『こなみらい』『はなあかね』開発 農研機構」
https://www.jacom.or.jp/saibai/news/2025/10/251001-84790.php
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