農業ニュース

9月の野菜生育状況と価格見通し

※本記事は、農業協同組合新聞(JACOM)2025年9月1日掲載
「9月の野菜生育状況と価格見通し トマト、ピーマンなど平年を上回る見込み 農水省」
(https://www.jacom.or.jp/nousei/news/2025/09/250901-84153.php)を参考に、Grean Loop編集部が再構成・解説したものです。

トマト・ピーマンは価格上昇傾向、キャベツ・じゃがいもは平年並み

農林水産省は8月29日、東京都中央卸売市場に出荷される野菜について、9月の生育状況と価格見通しを公表しました。主産地からの聞き取り調査によると、トマトやピーマンなどは高温の影響で生育が不安定となり、出荷数量は減少傾向。その結果、価格は平年を上回って推移する見込みです。一方で、キャベツやばれいしょは比較的安定しており、価格は平年並みで推移すると見られています。

主な野菜の見通し

  • だいこん:北海道産で干ばつの影響により歩留まり低下。全体の出荷量はやや減少、価格はやや上昇見込み。

  • にんじん:前半はやや少なめで価格高め、後半は平年並みに回復。

  • はくさい:7月の高温・降雨の影響で前半はやや高値。後半は平年並みに戻る見通し。

  • キャベツ:群馬県産は大玉、岩手県産は小玉傾向。総じて平年並み。

  • ほうれんそう:一部で生育不良、数量減でやや高値。

  • ねぎ:細物傾向で数量減、価格は高め。

  • レタス:前半は減少・高値、後半は平年並みへ。

  • きゅうり:主産地の一部で干ばつの影響。数量減少、やや高値。

  • なす:高温の影響で着果不良。やや高値で推移。

  • トマト:北海道・福島産で着果不良、千葉県産は順調。全体では出荷減少、価格は高値傾向。

  • ピーマン:主産地で着果不良、数量減少により価格上昇。

  • ばれいしょ:小玉傾向も大きな影響はなく、平年並み。

  • さといも:主産地で生育順調、平年並み。

  • たまねぎ:小玉傾向も出荷量は安定、平年並み。

  • ブロッコリー:前半はやや減少・高値、後半は回復傾向。

Grean Loop編集部コメント

今回の見通しからは、高温・干ばつが野菜生育に与える影響が改めて浮き彫りになっています。特にトマトやピーマンのような果菜類は天候リスクを強く受け、消費者の家計に直結する価格上昇につながっています。一方で、キャベツやじゃがいもといった葉菜・根菜類は比較的安定しており、食卓にバランスをもたらす存在となりそうです。

今後は、こうした天候リスクを踏まえた地域ごとの多様な産地形成や栽培技術の導入が、価格安定と食料安全保障に不可欠になるでしょう。

出典
農業協同組合新聞(JACOM)2025年9月1日掲載
「9月の野菜生育状況と価格見通し トマト、ピーマンなど平年を上回る見込み 農水省」
https://www.jacom.or.jp/nousei/news/2025/09/250901-84153.php

※本記事は公的資料や報道内容など、信頼できる情報をもとに構成されていますが、記載内容に誤りやご意見がございましたら、お手数ですが下記よりご連絡ください。
また、記事内容に関するご質問・情報提供・削除依頼なども、お問い合わせフォームにて受け付けております。
関係者様・メディア関係者の方も、お気軽にご連絡ください。
Grean Loop編集部|お問い合わせフォームはこちら

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP