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世界農業遺産に「石積み階段園みかんシステム」 有田・下津地域が認定

※本記事は、読売新聞(2025年8月28日掲載)
「みかん栽培 世界農業遺産」
(https://www.yomiuri.co.jp/local/wakayama/news/20250828-OYTNT50072/)を参考に、Grean Loop編集部が再構成・解説したものです。

400年以上受け継がれる「石積み階段園」

農林水産省は8月27日、和歌山県の有田・下津地域に残る「石積み階段園みかんシステム」が、国連食糧農業機関(FAO)の「世界農業遺産」に認定されたと発表しました。
有田・海南両市と湯浅、広川、有田川町にまたがるこの地域では、急斜面に石を積み重ねた果樹園で400年以上にわたりみかん栽培が続けられています。さらに、独自の貯蔵技術によって収穫期以外の出荷も可能とし、みかんと共に文化・風景・神事が息づいてきました。

「地域の宝」を未来へ

宮崎知事は「ブランド力を向上させ、販売促進や誘客につなげたい」と語り、地域一体となった取り組みを進める方針を示しました。
また、有田市の果樹園経営者・秋竹新吾さん(81)は「世界にみかん栽培が認められたことを誇りに思う」と喜びを語り、スマート農業を取り入れながら次世代へ技術をつなげたいとの意欲を示しています。

ブランド発信と地域振興への期待

今回の認定は、すでに「みなべ・田辺の梅システム」が登録されている和歌山県にとって2例目。
地域首長も「絶好の機会」(玉木久登・有田市長)、「未来へ継承して魅力ある農業振興に」(神出政巳・海南市長)とコメントを発表しました。

Grean Loop編集部コメント

今回の認定は単なる観光資源強化にとどまらず、「持続可能な農業の実践モデル」として国内外に示す重要な契機になると考えます。世界的ブランドとしての「有田みかん」の地位を高めながら、次世代への技術承継や地域の誇りの醸成にもつながっていくでしょう。

出典
読売新聞(2025年8月28日掲載)
「みかん栽培 世界農業遺産」
https://www.yomiuri.co.jp/local/wakayama/news/20250828-OYTNT50072/

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