農業ニュース

ミニトマトの体験を、ブランドの物語に。

※本記事は、マイナビ農業(2025年8月26日掲載)
「ミニトマトの体験を、ブランドの物語に。熊本・玉名『VegeRise』が挑む“上昇する農業”」
https://agri.mynavi.jp/2025_08_26_351390/)を参考に、Grean Loop編集部が再構成・解説したものです。

熊本・玉名「VegeRise」が挑む“上昇する農業”

熊本県玉名市・横島町。温暖な気候と豊かな日差しに恵まれたこの土地で、株式会社VegeRiseは自社ブランドのミニトマト「トマランタン」を中心に、栽培から体験、販売までを一体で設計した“体験型ブランド農業”に挑んでいます。2024年7月の法人化から間もないながら、若いスタッフが主力となって現場を動かし、地域とともに歩む取り組みでファンを広げています。

挑戦しつつ農業の面白さ・楽しさを伝えたい

代表の米村美城(よねむら・はるき)さんは、熊本県立農業大学校を卒業後、父のもとで親元就農。若い従業員を雇いながら「チームでブランドを育て、全国に広げたい」という思いを強め、2024年7月に法人化。社名に“野菜を通して上昇していく”という意味を込めたVegeRiseを立ち上げました。

主力ブランド「トマランタン」は全国約100店舗で展開され、食卓に驚きと楽しさを届ける存在を目指しています。

地域を舞台にした体験づくり

マイナビ農業記事より引用

VegeRiseが掲げる経営理念は「食べる人に感動と安心を」「働く人にやりがいと誇りを」「地域に元気とつながりを」。この三つの“届ける”を軸に、栽培から販売、体験設計までを一貫して構築しています。

中でも大きな特徴が「ミニトマト狩り」。昨シーズンはツアーで750人が参加し、圃場での収穫体験を通じて“食べる喜び”と産地の空気を届けています。観光資源としても注目され、玉名市への誘客にもつながっています。

若手が躍動するチームづくり――9人の現場力

従業員9名の組織は若手の活躍が目立ちます。接客、SNS発信、圃場設計、パッケージデザインなど細部まで統一感を追求し、リピーターの増加や取引先からの評価につながっています。

トマランタンは販路拡大とともに栽培技術も進化。さらに観光会社と連携し、収穫体験を核とした来訪型コンテンツを拡充予定です。

地域の未来を担う存在として

農地やハウスの余剰が予測される中、VegeRiseはそれらを活用する受け皿を目指します。適正規模での拡大、人材育成、設備投資を通じて地域の基盤を次世代にリレーし、農地と暮らしを守る存在になろうとしています。

2026年、新ハウス計画

新たなハウスでは栽培力の強化だけでなく、収穫体験や直売、カフェ機能を組み合わせ、滞在価値を高める計画です。

「『農業×経営』はもっと面白くなる。チームで挑戦を重ねたい」と語る米村さんの言葉通り、VegeRiseは農業と観光の境界を超えて、新たなブランド体験を創造し続けています。

小さなミニトマトに込めた大きな物語は、熊本・玉名から全国へ、そして次世代へと広がっていきます。

Grean Loop編集部コメント

VegeRiseの取り組みは、単なる「特産品ブランド化」ではなく、地域資源の活用・農業体験の観光化・若手人材の育成を同時に実現している点が特徴的です。
特に「トマランタン」の世界観づくりに見られるように、農業を“商品”ではなく“体験と物語”としてデザインしている点は、多くの農業法人や地域ブランドにとって参考になるモデルといえるでしょう。

今後の新ハウス計画が実現すれば、農業の現場が「訪れる価値のある場」へとさらに進化しそうです。VegeRiseが発信する“上昇する農業”は、地域に根ざした新しい農業DXや観光農業の未来像を提示しているように感じます。

出典
※本記事は、マイナビ農業(2025年8月26日掲載)
「ミニトマトの体験を、ブランドの物語に。熊本・玉名『VegeRise』が挑む“上昇する農業”」
(https://agri.mynavi.jp/2025_08_26_351390/)

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