※本記事は、農業協同組合新聞(JACOM)掲載(2025年7月28日
「島根県奥出雲町『企業版関係人口創出プロジェクト』に坂ノ途中が採択」(https://www.jacom.or.jp/nousei/news/2025/07/250728-83503.php)を参考に、Grean Loop編集部が再構成・解説したものです。
有機農業の担い手確保と資源循環型農業の未来へ
環境負荷の少ない農業の普及に取り組む【株式会社坂ノ途中】は、島根県奥出雲町が進める「企業版関係人口創出プロジェクト」に採択されました。同社は、有機農業に関する知見や提携農家とのネットワークを生かし、奥出雲町における新規就農者の誘致や有機農業の推進に取り組んでいきます。
資源循環型農業の歴史と課題
奥出雲町は、かつてたたら製鉄が盛んに行われていた土地であり、採取に使われた水路跡地が棚田として再生されるなど、独自の農業景観を築いてきました。鉄製品の運搬や農耕に牛馬が使われた影響で、牛ふんや山草を使った堆肥による耕畜連携も発展し、現在では稲作と畜産を軸にした資源循環型農業システムが確立されています。
一方で、同町では人口減少と少子高齢化が進み、こうした農業システムを維持する担い手の確保が大きな課題となっています。
坂ノ途中の取り組み
坂ノ途中はこれまで、新規就農者を支援し、少量・不安定でも高品質な農産物であれば適正な価格で流通する仕組みを構築してきました。また、「坂ノ途中の研究室」では有機農業に関する調査研究も推進。自治体や企業との連携も活発に行っています。
今回のプロジェクトでは、坂ノ途中が蓄積してきたノウハウやネットワークを活用し、奥出雲町での有機農業の機運を醸成しながら、新たな担い手の誘致を図ります。
編集部コメント
地域の歴史や風土に根ざした農業を未来につなぐには、単なる技術導入ではなく、担い手の確保や価値の再発見が不可欠です。坂ノ途中のような企業が関わることで、地域外からの人的・知的資源が流入し、奥出雲町の資源循環型農業が次の世代へとしっかりバトンを渡すきっかけになるかもしれません。
※出典:農業協同組合新聞(JACOM)2025年7月28日掲載
https://www.jacom.or.jp/nousei/news/2025/07/250728-83503.php
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